国際交流:米国(参考資料)

国際交流:米国(参考資料)

海外研修中のキーワード

この海外研修中に出てくると予想される下記のキーワードについて、あらかじめ自分で勉強しておき、興味を持って下さい。疑問点や詳細な説明などを現地においてさらに尋ねてみて下さい。

NCLEX-RN エヌコレックスーアールエヌ 
National Council Licensure Examination for Registered Nursesの略。
アメリカ看護師国家試験。日本人看護師であれば、NCLEX-RNに合格すれば、基本的にアメリカ看護師免許が獲得でき、看護師として働くことができます。
Registered Professional Nurse(RN) レジスタードナース 
登録看護師、正看護師。NCLEX-RNに合格した上で、州から発行される免許を持っている看護師です。准看護師はLicensed Practical Nurseと言います。
Nurse Practitioner(NP) ナースプラクティショナー 
正看護師の資格を取得した後でさらに大学院で学び、NPとしての国家試験に合格することが必要です。処方箋を書く事もでき、一定の制約の下、医療行為も行う事ができます。ナースプラクティショナーは、アメリカのかかりつけ医業務の遂行には、無くてはならない存在となっています。韓国やタイなどでもNPの制度が広がっています。ただ、わが国ではまだ制度化されていません。
Flight Nurse フライトナース 
ドクターヘリに搭乗する看護師。ドクターヘリとは、専門の医療機器を備え、救急専門医と看護師を乗せて直接緊急患者の元に向かうヘリコプターのことです。
フライトナースは、救急治療に関しては医師に匹敵する高い技能を有し、現場で気道確保、除細動、投薬などの治療を行うことが可能です。航空医療に関する特別の訓練を受けており、現場救急と搬送業務の遂行にあたって優れた能力を発揮します。現在、ドクターヘリの普及と共に、わが国でも次第に増えつつあります。
Simulation in Nursing シミュレーション教育 
シミュレータを使用した実践的な看護教育がわが国でも行われておりますが、この研修では先進国のアメリカでのシミュレーション教育を見学することができます。この研修のシミュレータは、リアルな患者さんを再現してくれますので、実際に見て聞いて感じてください。
シミュレーションで得た経験を使って、スキルやクリティカルシンキングが形成されるようになっています。
01
Emergency Room(ER) 救急救命室
アメリカは民間の会社も救急車サービスを行っています。日本と違って利用するとお金がかかります。救急病棟はemergency ward、救急救命士はEmergency Medical Technicianと言います。
02

アメリカの看護事情

 米国でもわが国と同様に看護師不足は問題となっていましたが、常勤で働く看護師数は2005年から2010年の5年間で38万6000人増加し,過去40年を5年ごとに区切って比較すると,同期間の増加数が最大となっています。この理由として、この期間の失業率は5.1%から9.6%に悪化しており,看護師の増加分の約3分の1はこういった労働市場の状況からくるものではと推測されています。米国の看護師不足の問題は、今後少なくとも徐々に2020年までは解消するのですが、その後、再び表面化する見通しとのことです。
 ワシントン州でも2012年から看護師は1年間に15クレジットの教育が義務付けになり、これ無しには看護師免許の更新が出来なくなりました。また、年間こなすべき実務時間も決められていますので、パートでの看護師や、休暇を取っている看護師には、この条件をクリアできない人もあり、維持するのが厳しくなっております。
 また、看護師の配置と入院患者の死亡率の関係をみた報告もなされており、正看護師の配置人数がより少ないと、患者死亡率の上昇が関連すると言われています。

Staiger D. O. et al. Registered nurse labor supply and the recession−Are we in a bubble?  N Engl J Med 2012; 366:1463-5.
Needleman J.  et al. Nurse Staffing and Inpatient Hospital Mortality.
N Engl J Med 2011; 364:1037-45

本学教員の書いた書籍をご紹介します

着いた日から使える海外暮らしの英語辞典  [単行本]

book01■ウィン グン (監修),  Huynh Cuong (原著) 
田中芳文教授 分担執筆
■出版社:小学館
■頁 数:223ページ
■価 格:1,890円
■発行日:2011. 7.15
 
この海外研修で必要となるであろう会話が全て網羅されています。
出発前までに特に医療関係の項目は一読しておくこと。